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テクニカル分析

【FX】ボリンジャーバンドの計算式、設定、見方をわかりやすく解説!

読者の悩み

  • ボリンジャーバンドがわからない
  • 基礎から使い方まで教えてほしい!

 

このような疑問を持つ方へ向けて、記事を書いています。

 

ボリンジャーバンドは「トレンド」や「レンジ」を一目で把握できるインジケータの1つです。

 

ボリンジャーバンドの勉強をしてみたが「標準偏差」とか出てくるため、なんとなく使っている初心者の方は多いと思います。

 

そこでこの記事では、統計学の話からボリンジャーバンドの基礎、使い方、設定の方法までまとめて解説します。

 

統計の話は難しいですが、どこよりもわかりやすく解説していますので最後までご覧ください。

標準偏差と95%信頼区間について

 

まずは、標準偏差と95%信頼区間について解説していきます。

 

この項目はボリンジャーバンドを理解するうえで大切な話になります。

 

標準偏差σ(シグマ)

 

標準偏差とはデータのばらつきの大きさを表わす指標のことで「σ」と表します。

悩む人
なんか数式出てきた💦

 

数式を覚える必要はないよ!ただ標準偏差が感覚的にどういうものかを知っていればボリンジャーバンドも理解できるはずだ!
メロン

 

まず、平均値と標準偏差をもとめてみよう!

 

平均値と標準偏差の計算

 

ここで、データを使って実際に平均値と標準偏差を計算してみます。

AとBのデータを見てください。

 

Aが「48,50,52,50」で、Bが「0,100,0,100」です。しかし、平均値はどちらも同じ「50」になっています。

 

メロン
皆さんはこのデータを見て、感覚的にばらつきが大きそうと感じたのはAとBどちらでしょうか?

 

私は、Bのほうが「データのばらつき」は大きく感じます。

 

実際に標準偏差を出してみるとAが「2」で、Bが「50」となりました。

 

この標準偏差の値はデータ全体の中から、データ1つを抽出したときに平均値から、これくらいのばらつきがありますよという意味です。

 

値をみても、Bのほうが「データのばらつき」は大きいということがわかりました。

 

平均値は同じでも、データ全体の各値が平均値から離れれば標準偏差すなわち「データのばらつき」は大きいということがわかりました!
メロン

 

正規分布と95%信頼区間

 

95%信頼区間を理解するうえで、まず正規分布について知っておこう!

 

正規分布

 

統計学において、取り扱うデータを用いるとき、そのデータは「正規分布」の形をしていると仮定しています。

 

正規分布とは、平均値μを中心に左右対称の形をした確率分布のことです!

正規分布(平均値μ)

 

95%信頼区間

 

95%信頼区間とは、正規分布で「aからb(横軸)」において100回測定したら、得られるデータは95%の確率で「aからb」の範囲に収まるということを意味しています。

 

ここで下の図をみてください。

95%信頼区間

 

メロン
標準偏差とはなんでしたか?

 

データのばらつきを表す指標でしたね
メロン

 

ここでとても重要なことがあります。

 

重要

95%信頼区間において、「標準偏差σの1.96倍」=「1.96σ」が95%信頼区間における範囲と決まっています。

 

ここで例を出します。

 

20代の日本人男性(100人)の身長のデータをとってみる。

 

仮に平均身長(μ)を170㎝、図におけるa(-1.96σ)のポイントを160cm、b(1.96σ)のポイント180cmとしよう。

 

100人の身長を測ったときに、95%の確率で160cm~180cmの間の身長の人が抽出されるということを示しています。

 

ちなみに他の信頼区間はこんな感じの値です。

 

信頼区間例

  • 68.27%信頼区間:±1σ
  • 95.45%信頼区間:±2σ
  • 99.73%信頼区間:±3σ

 

ボリンジャーバンドとは

 

メロン
やっと本題に入ります。統計の話を絡めながら進めていきますね。

 

ボリンジャーバンドとは現時点より未来の価格変動が「何%」の確率でバンド内に収まるのかを示すインジケータです。

 

上のチャートでは、期間20の移動平均線を基準に±1σ、±2σ、±3σの標準偏差を持つバンドが表示されています。

 

これを統計学の話と絡めてみます。

 

チャートでは、期間20の移動平均線を用いています。

 

ということは、計算の対象となるのは20個のローソク足です。

 

標準偏差と95%信頼区間の項で話しましたね。

 

上のチャートのボリンジャーバンドでは、データ数20個のローソク足の価格変動から標準偏差を求めたものが表示されているということになります。

 

価格変動は±1σで68.27%、±2σであれば95.45%、±3σであれば99.73%の確率で価格変動がバンドの中に収まるということを示していますね。

 

ボリンジャーバンドと合わせて覚えたい用語

 

ボリンジャーバンドと合わせて覚えたい用語は以下の4つです。

 

  • エクスパンション
  • スクイーズ
  • バンドウォーク
  • ダイバージェンス

 

メロン
これらはトレンドやレンジを見極めるうえで大切なものになりますのでしっかりと覚えましょう!

 

エクスパンション(expansion)

 

エクスパンション(拡張)とは、狭くなっていたボリンジャーバンドのバンドが一気に外側へ開いていく状態のことをいいます。

 

エクスパンションが現れるということは、価格が上昇および下降の方向へ強く動き、ボラティリティが上昇している状態でもあります。

 

メモ

ボラティリティとは、価格変動のことをいいます。

 

メロン
エクスパンションの状態のときは、相場がトレンド状態に入ったということを表しています。

 

スクイーズ(squeeze)

 

スクイーズとは、ボリンジャーバンドが狭くなっている状態のことをいいます。

 

スクイーズということは、トレンドが崩れ価格変動(ボラティリティ)が小さくなり、買いと売りが均衡してレンジになっている状態。

 

メロン
スクイーズの状態のときは、相場がレンジ状態に入ったということを表しています。

 

バンドウォーク(band walk)

 

バンドウォークとは、トレンド発生時に±2σから±3σの標準偏差ラインに沿ってローソク足がセンターラインまで戻らずに動き続けることです。

 

ローソク足がセンターバンドまで戻らないということは、強いボラティリティが発生してると言えます。

 

メロン
エクスパンションと同時に発生したら強いトレンドを表しますね。

 

ダイバージェンス

 

ダイバージェンスとは、価格とテクニカル指標(MACDやRSIなど)の値が逆行する現象のことをいいます。

 

ポイント

ダイバージェンスは、トレンドが弱まっているサインでもあります。

 

図の①を見てください。

 

  • 図の①では-3σに達している。

 

図の2を見てください。

 

  • 図の2では1の場所よりも価格は下がっているがバンドは-2σに達している。ダイバージェンスが発生

 

メロン
強いトレンドであれば、そのまま-3σに達してもいいはずなのに、このような現象が起きています。

 

図の3を見てください

 

  • ダイバージェンスが発生した後、価格が下がりきらずスクイーズが発生しレンジとなった。

 

このように、ダイバージェンスは価格とテクニカル指標が逆行します。



ボリンジャーバンドを使ったトレード手法

 

ボリンジャーバンドを使った手法は主に2つあります。

 

それは、「順張り」と「逆張り」です。

 

  • トレンド発生時→順張り
  • レンジ発生時→逆張り

 

といった具合に使い分けます。

 

トレンド発生時の順張り

 

ボリンジャーバンドでトレンドが発生しているときに最適なトレード手法は「順張り」です。

 

「順張り」は押し目買い、戻り売りと言ったりもします。

 

メロン
ボリンジャーバンドを使った順張りでは、エクステンションが発生しセンターバンドに戻ってきたときにエントリーします

 

バンドは±2σです。

 

手順

  1. 黄緑の四角の部分でエクスパンションが発生している。
  2. -2σでバンドウォークが起きて、センターバンドに戻ってきたところで大陰線が確定
  3. 大陰線は「下降するぞ」という合図でもあるので、売りでエントリー

 

この手順では下降を例としたが、上昇では逆のことをすればOKです。

 

利益確定は、エントリーした時間足で決めればいいと思います。

 

私は1分足や5分足でエントリータイミングを取るので、大体5pipsくらいを目安にしています。

 

レンジ発生時の逆張り

 

ボリンジャーバンドでレンジ状態のときに有効な手法は「逆張り」です。

 

ボリンジャーバンドを使った逆張りは、特に1時間足や4時間足といった中期~長期足で有効だと思います。

 

理由は、ローソク足確定まで時間が長いため、レンジやトレンドの判断がしやすいためです。

 

メロン
レンジと判断するときは、「スクイーズ」を見つけよう!

 

バンドは±2σです。

手順

  1. スクイーズを探してレンジと判断する
  2. 赤丸1で高値を作り、ダウ理論で安値を試すが失敗し再度価格が上昇し赤丸2のところまで来たところで売りエントリー

 

ダウ理論を使ったトレンドの判断は以下の記事をご覧ください。

 

【FX】ダウ理論を用いてトレンド転換を極めよう|稼げる手法も紹介!

続きを見る

 

ボリンジャーバンドの設定の仕方

 

ボリンジャーバンドの設定の仕方について解説していきます。

設定項目は以下の3つを抑えましょう!

 

  • 期間(移動平均線)
  • 標準偏差σ
  • バンドの色

設定の仕方

 

MT4を使ってボリンジャーバンドの設定をしていきましょう!

 

期間が短い場合と長い場合で、計算されるローソク足の数が違ってくるのでバンドの幅が変わってきます。

 

メロン
期間を大きくすると、バンド幅が広くなります

 

まず上図チャートの赤丸を押してください。

 

そこから「インディケータ」→「Bollinger Bands」の順番でボタンを押しましょう。

 

そうすれば次の画面が出てきます。

 

1のところで期間を入力できます。使用される期間で多いのは20~25です。

 

次に2で偏差を入力しましょう。まずは「1」と入力してください。

 

最後に3で色を変えましょう。まずは黒にしてみましょう。

 

最後にOKを押してください。

 

そうすると、上図のようなチャートが出来上がります。

 

まだ1σだけなので2σと3σを入れていきましょう。

 

再び「挿入」→「インディケータ」→「Bollinger Bands」を押します。

 

次は期間20、偏差2、色を赤としてOKを押す。

 

次に3σを挿入します。

 

「挿入」→「インディケータ」→「Bollinger Bands」を押します。

 

期間20、偏差3、色を青としてOKを押す。

 

これで1~3σまですべて挿入できました。

 

以下の画面になればOKです。

 

メロン
色は好きなのに変えてしまって大丈夫です。好きなようにカスタマイズしてみましょう!



まとめと復習

 

今回はボリンジャーバンドの基礎から使い方、設定まで解説しました。

 

最後に復習をして終わりましょう!

復習

  • データのばらつきの大きさを表す指標を( ① )という。
  • 平均値μを中心に左右対称をした確率分布を( ② )という。
  • 現時点より未来の価格変動が「何%」の確率でバンド内に収まるかを示すインジケータ を( ③ )という。
  • 狭くなっていたボリンジャーバンドのバンドが一気に外側へ開いていく状態を( ④ )という。
  • ( ④ )の状態ではトレンド状態に入ったと考えていい。
  • ボリンジャーバンドが狭くなっている状態を( ⑤ )という。
  • 標準偏差ラインに沿ってローソク足がセンターバンドに戻らず、価格が動くことを ( ⑥ )という。
  • 価格とテクニカル指標の値が逆行することを( ⑦ )という。

解答

  • ①標準偏差
  • ②正規分布
  • ③ボリンジャーバンド
  • ④エクスパンション
  • ⑤スクイーズ
  • ⑥バンドウォーク
  • ⑦ダイバージェンス

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